建物構造対決 Episode4.ハンデ不要のガチ対決 三つ巴のバトル開幕!!|株式会社R-JAPAN
建物構造対決 Episode4.ハンデ不要のガチ対決 三つ巴のバトル開幕!!
建物構造対決Episode4.
ハンデ不要のガチ対決
三つ巴のバトル開幕!!
さて、いよいよバトルが始まります。下馬評ではRC造の圧勝が予想されますが、果たして…。
ポイント制によるバトルで評価基準を10項目(50点満点)で戦い、各部門1~5点で評価し総合点数で雌雄を決します。
が…。最終順位は弊社R-JAPAN全スタッフによる決戦投票(3つの質問に答えます)で順位が決まります。
できるだけ客観的に評価しますが、ある程度独断と偏見が入ると思います。予めご容赦下さい。
RC造の評価は…!
最初はRC造からです!
今回登場するのはRC造ファミリータイプという収益物件最強の物件で評価します。
- 【耐震性】
- 引っ張られる力(引張力)と圧縮される力(圧縮荷重)に強いのは他を圧倒します。これには逆らう余地は無さそうですね。更にこの耐震性に加えて制震性や免震性を強化するオプションも持っています。
- 【耐火性】
- 主要構造部が不燃材料であるコンクリートなので隣地への延焼防止を含めて最高評価になるのは当然ですね。
- 【断熱性】
- 前哨戦で触れたようにこの項目についても抗う余地は無さそうです。
- 【気密性・防音性】
- 意外な点数かと思われますが、結露やカビの発生は特にファミリータイプでお部屋の中でご家族が過ごす時間が長いことを考えれば決して厳しくない評価だと思います。
- 【耐用年数】
- 現状の法定耐用年数の最高年数ですのでここは素直に満点評価です。
- 【建築コスト】
- 3者の中で圧倒的に建築費は高く工期も長いので仕方がないですね。
- 【ランニングコスト】
- ライフラインのコストはともかく、大規模修繕費用のコストや毎年の建物固都税を考えれば低評価になりました。
- 【購入リスク】
- ここは評価の割れる難しい項目かと思います。
融資評価は高いと言えますが、購入価格と自己資金を考えれば慎重な資金計画が必要と言えます。 - 【売却リスク】
- 希少価値があり人気なので強気な価格で押したいところですが、大規模修繕等の施工が無ければ買主様側の融資条件に制限がかかる傾向にあり強気一辺倒になれない点を重視してこの評価となりました。むむっ…。こんな盲点があるとは…。
- 【人の感性】
- ここは個人差があり全くの偏見になりますが、建物の重厚さもあり高級感も多くの人が認めるところだと思います。
反面、どことなく機械的で冷たさを感じる方もおられるかと思います。
また建物構造体や耐震性に優れているがために、建物全体の重量が3者の内最も重く、その自重が原因で揺れの大きさも3者の中では一番揺れます。
また強化できる制震性や免震性の性質も「揺らして止める」「倒壊させない」を基本としており、特に高層階では揺れ幅が大きく揺れてる時間も長いので、家具等の損傷が大きくなる傾向にあり、安心安全では他を圧倒しますが「人が住む」という目線に立つと、どことなく落ち着きや温もりを感じさせるには意外と低いと判断しました。
【結果】RC造ファミリータイプの点数
36点
(むっ!? 意外と評価が伸びない…)
《評価採点者コメント》
先行逃げ切りで圧倒的な数値をたたき出すと思われた絶対王者でしたが、採点を終えて私自身が一番驚きました。
50点満点中30点台前半の数字であれば鉄骨造の逆転、いや!場合によっては木造にも寄り切られるかも知れません。
鉄骨造の評価は…!
続いて鉄骨造の登場です。外壁にALC外壁版を装備しRC造に立ち向かいます!
- 【耐震性】
- 外壁にALC外壁版を施工することで、建物重量が増しますので耐久性も含めて総じて高い基準となり高評価につながりました。
- 【耐火性】
- 耐火被膜処理を施せば。の条件が付かなければ3点評価ですが、ここもALC外壁版の助けを借りて4点評価としました。
- 【断熱性】
- 高気密断熱材を施工したとしても、主要躯体構造が鉄骨である限りは満点評価や高評価を付け難く標準点が相当という判断をしました。
- 【気密性・防音性】
- 最近の建材のスペックの高さや精度の高い品質管理においては、高い基準にあると言えますが鉄骨という建材の性質上、RC造のそれに及ばないのが現実です。
- 【耐用年数】
- これは鉄骨造の弱点とは言えず、あくまでも法令によって不利を受けている。と言えると思いますが、ジャッジは公平にして評価しました。
- 【建築コスト】
- 建築コストを見る上で、工場での均一生産や高品質が追い風となっています。
現場でも重機による組み立て工程や防錆処理の鋼材で雨天でも建築可能となれば、自然と工期も予定通りのスケジュールが立てやすいのですが、アイアンショックによる建材高騰が向かい風となって標準点止まり。惜しい!残念…。 - 【ランニングコスト】
- まずALC外壁版においての耐久性が大規模修繕の周期を大幅に遅らせることができている点で大きなアドバンテージが生まれています。
- 【購入リスク】
- 特に中古物件においてですが、ここにきてやはり法定耐用年数の壁が融資条件の返済期間を大きく圧迫させてます。
返済期間が短いと毎月の支払い額が大きくなり、結果買主様は高利回り物件を狙わざるを得ないので急ブレーキがかかった評価となりました。 - 【売却リスク】
- 収益物件市場を賑わす鉄骨造ですが、価格設定において他の鉄骨造が最大のライバルとなっており、RC造と同様の強気な価格で市場が評価しない現象が起こっています。
大規模修繕の施工や間取り、設備の差別化を付けなければお互いに足の引っ張り合いとなり、本来のRC造や木造との戦いに思わぬ停滞を招いています。
ここは市場に出ている球数を最大限に活かしてRC造を抜きたかったですね。 - 【人の感性】
- 夏は暑く、冬は寒いという印象が根強い鉄骨造は今や昔の話で、建築建材向上の恩恵を一番多く受けているのが鉄骨造ではないでしょうか?
その結果、入居者の居住空間の快適性においては総じて評判が良く、この項目ではRC造の感性とはまた違った観点で高評価の判定が出ました。
【結果】鉄骨造ALC外壁版の点数
33点
(絶対王者に惜しくも届かず!)
《評価採点者コメント》
戦いに言い訳やタラレバは禁物ですが、外的要因による不利がなければ絶対王者RC造ファミリータイプに勝利したのかなぁ。と思います。
今回ALC外壁版で武装したとは言え、鉄骨造の底力を目の当たりにしました。
エンパイアステートビルから伝承される鉄骨造強し!は健在だと思います。
木造の評価は…!
最後は木造の登場です。劣化対策等級3仕様の木造で一歩も引く気配なしです!
- 【耐震性】
- 木造には軸組み(在来工法)や枠組み(ツーバイフォー工法)等があり耐震性においては明確な評価が難しいところですが、ここでは対RC造と対鉄骨造とのバトルなので総じて3者の中では一番低い評価となります。
- 【耐火性】
- 前哨戦でお話しした特徴は決してRC造や鉄骨造に負けているとは思えません。
但し選ばれた木材を採用した場合の評価としており、安価な建材を使用した木造では当然ですが基準点を下回ります。
ここでは劣化対策等級3仕様ですので高評価になりました。 - 【断熱性】
- 断熱材の高性能化や各メーカーさんの技術向上も過去に較べれば高い評価を与えるべきですが、客観的にはやっとRC造や鉄骨造の背中が見えた感があり、その差はまだあります。標準点止まりでした。
- 【気密性・防音性】
- 高気密住宅が増えているのは事実ですが、特にツーバイフォー工法においてはまだ防音との戦いには終止符が打たれておりません。
集合住宅においても同様と言えます。 - 【耐用年数】
- ここは最初から低評価になることは宿命で想定内の最低評価です。
- 【建築コスト】
- 昨今のウッドショックがあるとは言え、RC造や鉄骨造の建築コストと比較して圧倒的なコストパフォーマンスがあります。
- 【ランニングコスト】
- 日常のメンテナンスや大規模修繕、また税金面の各方面から3者の中で一番コストがかからないです。
- 【購入リスク】
- 法定耐用年数を超えている物件が多く、融資条件は厳しいと言えます。
一方価格帯に関しては、戸建であれば現金購入での取引もあることから一定のアドバンテージはあります。
一番のリスクはシロアリ対策と自然災害リスクだと言えます。
どちらも躯体が直接影響を受けるため評価は低くなりました。
折角の劣化対策等級3のアドバンテージが活かされません。 - 【売却リスク】
- 劣化対策等級3仕様ということで高評価を期待しましたが、劣化対策等級3が無ければ購入リスクであるシロアリ対策や修繕対策で値交渉の幅が大きくなります。
今回の対決では劣化対策等級3仕様ではありますが、実際市場で見る木造のほとんどが劣化対策等級3仕様ではないため、客観的に見て標準点止まりの評価としました。 - 【人の感性】
- 自然素材を使った木造は、RC造や鉄骨造に無い落ち着きや温もり感があります。
個人的にはここがアピールポイントだと思うのですが、収益というビジネスにおいてこれらが賃料に反映している話はほとんど聞かないので標準点の評価しか出ませんでした。
【結果】木造劣化対策等級3仕様の点数
31点
(負けて強し!爪痕は遺せたぜ!)
《評価採点者コメント》
鉄骨造でも出せなかった5点満点を2項目で叩き出した木造はやはり進化し続けていると言えるのではないでしょうか?
更に今後行政の後押しを受けて本当の意味でのRC造や鉄骨造と対等な位置に座るのかも知れません。
記録より記憶に残る評価でした。
決勝戦結果発表
第1位 36点獲得
RC造ファミリータイプ
第2位 33点獲得
鉄骨造ALC外壁版仕様タイプ
第3位 31点獲得
木造劣化対策等級3仕様タイプ
今回、雌雄を決する3者のバトルが行われました。
皆様から様々なご指摘があるかと思いますが、一つの結果としてこのような順位となりました。
まとめと次回予告
皆様の評価や予想はいかがでしたでしょうか?
次回はいよいよ弊社R-JAPANのスタッフ全員による決戦投票です。
果たして新しい王者が生まれるのか?
絶対王者RC造がその地位を不動のものとするのか?
木造の大逆転は起こり得るのか?
独断と偏見による勝手なランキングではありますが、次回の投票結果をお楽しみしていただければと思います。
こうご期待!!
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