手付金と頭金の違い｜株式会社R-JAPAN

手付金と頭金とは？

早速、本題に入りますが、手付金と頭金では何が違うの？？？
まず、方向はどちらも買主⇒売主の方向で同じですね。決定的に違うのは、それぞれのお金の役割と支払い義務の有無の2つです。

手付金は「預け入り金」という性質を持ち、頭金は「最初から購入代金の一部として払う」という性質の違いがあります。

この違い、お分かりになりますか？

手付金は契約を成立させるため⇒
売主と買主の双方が一定の規制を受けるのが手付金
頭金はあくまでも購入代金の一部⇒
売主と買主の双方が一定の規制を受けないのが頭金

そして最大の違いは、契約時に支払う義務があるのが「手付金」、一方頭金は契約時に支払う義務を負いません。
（ただ、一般的には慣習として皆さんお支払になるケースが多いですね）

手付金の役目

今度は、手付金を細かく見ていきます。手付金の役目には3つあります。（但し最後の役目はほとんど使いません）

【解約手付の役目】

売買契約後に契約を解除する際に、必要となるのが解約金ですね。
買主側から契約解除を申し出た場合、売主は買主から預り金として受け取った手付金を、正式に受領することで契約解除が成立します。一般的には手付流しと呼ばれています。
反対に売主側から契約解除を申し出た場合には、手付金はあくまでも買主からの預かり金ですので、まずそれを返還します。そして自らの契約解除に伴う解約金として、手付金と同額を買主に支払います。これを手付倍返しと呼びます。

【違約手付の役目】

契約内容に違反した場合は、上記の解約ではなく違約となり当然に違約金が発生します。
方法は上記の解約手付と同じで、買主は手付流し、売主は手付倍返しとなります。

【証約手付の役目】

売買契約の成立を保証するために用意する手付金のことを証約手付と呼びます。（しばらく現場では、特殊なケースでほとんど使いません）これは買主が売主に対して、明確な購入の意思があり、その証拠として渡す手付金のことで、売主は手付金の領収書（証）を発行して、その但し書きに、例えば○○物件の売買契約に伴う手付金○○○万円を証約手付金として預かりました。と言うように必ず「証約手付金」だよ。という明記が必要です。
ただ、これでも仮予約的な効力になりますので、解約や違約では上記と同様の方法で解決されます。

頭金の役目

頭金は一種類です。
頭金は、冒頭でも述べた通り、不動産購入時の不動産価格の一部として扱われます。頭金の額は基本的には自由で規制はありません。ただ、ここでご自宅をご購入される方にはチョイ学です。資金があるなら頭金は多く支払った方がメリットは多いです。
大きく2つのメリットがあります。（私も経験済みなので強くお伝えできます）
1つ目は、その後に支払うローンの利息の軽減ですね。繰り上げ返済でもメリットはありますが、その都度ローン事務手数料が発生します。自宅なので長く住む前提で金利も安いですが、長いローン期間の利息は半端なくたくさん支払います。
自宅はキャッシュフローを生み出さないので、できるだけ融資額は抑えた方が良いです。
2つ目は住宅ローンの審査時に優遇されます。金融機関からみれば、頭金を多く払う＝支払い能力が高い人＝信用がより高い＝金融機関のリスクヘッジに繋がる。という図式です。

チョイ学とこぼれ話

• 頭金は不動産価格の一部に充当しますが、手付金も解約や違約がなければ、不動産価格の一部に充当されます。
• 頭金は最近ではゼロ円でも不動産の購入は可能になっておりますが、手付金は基本的にはゼロ円では、売買契約は成立しません。
  （手付金には役目がありますからね）